FXを始めるための準備 〜デモトレード〜
FXをいきなり始める前にぜひ行っていただきたいのがデモトレードです。
FX自体は通貨や安いときに買って、高いときに売るという簡単なものですが、必要な知識などを事前に学ぶことが重要といえます。
この学習の場として、利用したいのがデモトレードです。
実際の取引に近い環境でデモトレードを行うことで様々なことが学べるメリットがあります。
そして、このデモトレードをあらかじめ行っておくことで、FXの取引が更にしやすくなります。
ここでは、FXの準備を簡単に説明し、デモトレードを中心にお話ししていきましょう。
FXを準備するには身分証明書の用意や口座開設が必要です。
FXはいきなり銀行口座からお金をFXの市場に入れるというわけではなく、FX会社に口座を開設する必要があります。
この口座開設は国内のFX会社の場合、簡単にできる工夫が各FX会社でされており、あっという間に開設が可能です。
その際に身分証明書の画像を送信するなどの手続きを行う必要があり、そのために身分証明書が必要になりますが基本的に容易です。
これでFXの口座が開設出来たら、デモトレードを行えるようになります。
ただし、FX会社によってはデモトレードを取り扱っていないところもあるので注意しましょう。
次に本題のデモトレードについて始め方や注意点をお話しします。デモトレードの始め方はデモトレードを扱っているFX会社に口座開設を行い、デモトレードモードで取引をするというのが大まかな流れです。
口座開設は先ほどもお話しした通りですが、少し踏み込んで解説すると、最初にデモトレードを行っているFX会社のトップ画面で、口座開設のボタンを押します。
そして、自分のメールアドレスを入力し、好きなパスワードを設定しましょう。
これで仮登録が完了で、ここから多くのFX会社は個人情報を入力したり、身分証明の画像を送ります。
そして口座開設が完了したという連絡がメールなどで送られてきたら、口座開設が完了という流れです。
口座開設が完了したら、今度はデモトレードのモードを選びます。対応しているFX会社であれば、分かりやすい場所にありますから困ることはありません。
デモトレードはあらかじめ1万通貨分など金額が設定されています。
金額が設定されているものの、デモトレードで練習する分には十分な金額です。
また、実際の操作画面で取引ができるので、雰囲気や操作方法などが簡単に学べます。
このように便利なデモトレードですが、注意点がいくつかあります。その注意点とは、実際の取引ではないことです。
確かに実際の相場のデータを使っていますから、リアルな取引ができます。
しかし、約定が通常の取引よりも決まりやすくなっていることがほとんどです。
相場のデータこそ実際のものですが、注文処理を行わないため、その分処理がスムーズになっているというのがそのスムーズさの理由です。
この処理が実際よりもスムーズという点は、短期間でトレードする場合に大きな感覚の違いになります。
そのため、デモトレードでうまく行っても実際のトレードでは、注文が集中するとタイミングがずれたり、注文自体が取り消しになることもあるという点をあらかじめ知っておきましょう。
このように口座開設を行なったら、まずは実際の取引を始める前にデモトレードを行うことをお勧めします。
また注意点にも留意してデモトレードを体感するようにしましょう。
FXの初期費用とは?
FXを始める前に肝心なのは、取引に必要な費用である初期費用です。
この初期費用については、意外と知らずに口座開設を行う方も少なくありません。
ここでは、FXの初期費用に関する知識として、通貨単位、最低限必要な金額、そしてレバレッジに触れながらFXに必要な初期の資金関連の話題について解説していきます。
通貨単位について
FXを始めるにあたって知っておきたいのが通貨単位です。
たしかにFXにおける通貨単位は、ドルやセント、円や銭といった単位も大切です。
しかし、最も知っておいていただきたいのがpips(ピップス、ピプス、percentage in point)で、これは通貨の1%や値動きの最小の単位とされています。
例えば日本円の1pipsは1銭、英ポンドの1pipsは1ペンスです。
しかし、米ドルやユーロなどは1銭に相当する通貨単位がありません。
0.1セントという表現を行うと日本円や英ポンドに対応させることで単位に混乱を引き起こすこともあるため、1pipsという通貨単位を使用します。
このpipsは様々な場面で出てくる通貨単位であり、0.1セントや1銭、1ペンスを示す言葉として知っておきましょう。
ただ、ややこしいのは1pipsが全ての通貨において同じ金額にはならないということです。
例えば、1米ドルの1pipsは、1米ドル100円のレートであれば0.1セント、つまり10銭で、この時点で10倍の価格差があります。
一方日本円のpipsは1銭ですから、こちらも一致しません。
さらに1米ドル90円のレートであれば、米ドルの1pipsは0.1セントのままなのに対し、日本円に換算すると9銭になり、余計金額が遠くなります。
そのため、どの通貨単位の1pipsなのかをしっかり把握しておかないと、日本円換算でいくらなのか分からなるという危険性もあります。
特に米ドルとユーロというように外貨同士の取引だと基本はpipsで表記されるので、特に注意が必要です。
他に1通貨単位という言葉もあります。これは米ドルでは1ドル、ユーロであれば1ユーロ、そして日本円では1円を意味します。
通貨単位に至っては米ドルの1通貨単位と日本円の1通貨単位では100倍も異なります。
こういった点にも注意しましょう。
1万通貨なら最低5万円必要
FXを行う場合、少額から取引することができます。
しかし、利益を目指そうとした場合は1万通貨程度は必要で、日本円に換算して最低5万円用意する必要があります。
ちなみに1万通貨は日本円と米ドルのペアであれば1万ドルを意味する金額です。
ここで気づかれた方も多いかもしれませんが、1ドル100円のレートであれば1万ドルは100万円です。
100万円用意する必要があるのになぜ5万円で済むのかという疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
その疑問は次の項目でお話しするレバレッジによって5万円という少額で済むというのが理由です。
レバレッジについて
レバレッジは少額で外国為替取引を多額の資金と同等にできるという仕組みで、FXの根幹ともいえる特徴です。
例えば、先ほどの100万円相当の金額(1万通貨単位)が5万円程度で取引できるのは、手持ち資金の5万円に20倍のレバレッジをかけることで可能になるからです。
国内では25倍までレバレッジをかけられるので4万円程度でも取引は可能ですが、ある程度の余裕が必要なため最低5万円という数字が出てきます。
FX会社を選ぶポイント
このような特徴を持つFXの仕組みや、その特徴を知ったうえで今度は具体的にどのようなFX会社を選ぶかが課題になってきます。
そんな課題、FX会社を選ぶポイントとして、最小通貨単位はいくらか、取引に利用するスマホアプリや取引ツールは使いやすいかといったものが挙げられます。
ここではFX会社を選ぶための重要なポイントである、これら2点にフォーカスして解説していきましょう。
最小通貨単位はいくらか
FX会社によって、はじめに用意する必要がある最小通貨単位が変わってきます。
実際に日本国内には多くのFX会社が存在し、最小の通貨単位も異なります。
基本的に先ほどの例のように1万通貨を最低でも用意しなければいけないFX会社ほとんどです(大手や有名なFX会社に多い)。
しかし、FX会社を探せば1,000通貨から取引できるFX会社や100通貨でも取引できるFX会社もあります。
このように最初に用意する必要がある最小通貨単位に注目して選ぶことがポイントです。
本格的に始めたいのであれば1万通貨単位の会社を、気軽に始めたいのであれば1,000通貨単位や100通貨単位の会社を選びましょう。
そうすることで、通常は最低5万円程度必要なFXも、5,000円、あるいは500円から始めることができます。
この最小通貨単位によって本格的に行うのか、デモトレードに準ずる少額取引で行うのかといったことに方向性が変わってきます。
スマホアプリや取引ツールが使いやすいか
スマホアプリや取引ツールの使いやすさにも注目しましょう。
いくら口コミでとても高い評価を得ているFX会社であっても、実際に使ってみたらアプリが本格的過ぎて使いにくかったということもあります。
あるいは取引ツールが英語の部分やインジケーターが多すぎてどんなものに使うのか分からなかったりといった問題も起きかねません。
逆にある程度知識があるのに、自由度がほとんどないスマホアプリや取引ツールを提供する会社を選んでも、ひたすら不自由さを感じて自分にマッチしないでしょう。
こういった使いやすさのミスマッチを回避する意味でもデモトレードで取引のしやすさを体験し、自分に合っているのかどうかを調べるのも大切です。
この取引ツールの使いやすさの具体的な例を挙げてみましょう。
例えば、MT(MetaTrader(メタトレーダー))4や5といった本格的な海外製取引ツールがいいという方もいれば、FX会社が用意している分かりやすい自社専用の取引ツールやアプリがいいという方もいることが挙げられます。
ただ、初心者の場合は、後者の方が日本人向けにデザインされており、用語も分かりやすくしてあるためおすすめです。
操作のサポートも自社の取引ツールを採用しているFX会社の方がより充実しています。
確かに自社で提供している取引ツールやアプリは、自由度の面でMT4や5に劣ります。
しかし初めてFX取引に臨む場合、このように簡単で分かりやすい取引ツールを提供しているFX会社を選ぶようにしましょう。 そうすることでスムーズにFX取引に入ることができます。